先日、我々のマーケティングの先生である後藤匡史さんが01Boosterにお越しになり、こんなブログを置き土産に残されていきました。 「ベンチャーの人たちは頭の回転が速い」 http://www.mblog.jp/archives/1847737.html
当然、当の本人達は頭の回転は速いと思っていないし、むしろ自分の能力の限界は否が応でも実感しているので、改めて外から「そう思われることもあるのかぁ」という感じです。当然ながら我々がコミュニケーションしているのはスタートアップ業界の方々が多いため、同じようなスピード感で会話しているんだと思うのですが、要はこういうことかと思うんです。
- 話す内容のリミッターが外れている 企業に所属しているとNDAが張り巡らされているため、不用意に社外の人にいろいろ言えないんだろうなと。私も大企業に約15年いましたのでよく分かるところもありますが、秘匿するレベルの情報でなくても、「これはNDA巻いているで言えない」と得意げに言われると面白くないですね。せめて申し訳なさそうに言って欲しい。 我々が末席を汚しているスタートアップ業界においても、当然NDAは存在している訳ですが、NDAには大抵「相手方から開示された時点で既に公知となっているもの」は秘匿するべき情報にならないとあり、大抵の情報の陳腐化スピードは早いので、秘匿する間もなく公知になっているケースが相対的に多いのでしょう。 それと今の時代はどれだけ情報を発信できるかが勝負だろうというのもありますね。なので余計なことを言って失敗もあるのですが。
- 自分で何でも決められる(決めなければいけない) 小さな零細ベンチャー企業ですので、自分の発言には自分で責任を取ればいいので、自分で責任を取れるのであれば何でも言えます。「できない理由や可能性」を考えるのではなく、「できる可能性」が少しでもあるのであれば、「やってみましょう」「考えましょう」と言ってしまえばいいのです。ご縁があれば良い取り組みになるし、そのまま消えてなくなる案件なんて山のようにあります。 実は大企業を卒業したての時に「できない約束」をすることに抵抗がありました。当然、まったく可能性が無ければ断ればいいのですが、リスクが低く可能性が高くなければ前向きな返事ができなかったのは結構もどかしかったのです。この界隈の人達はかなり気軽に「やりましょう」とか、「組みましょう」とか乱発するなぁと感じたものです。最初は違和感もありましたが、確率的には低いかもしれませんが、その中からビジネスが生まれているのです。 01Boosterは大企業出身者が多く、まだ大企業遺伝子(20代で入社した会社の行動規範は一生引き摺ります。。。)が残っているため、軽率な発言はするつもりはありませんが、可能性が少しでもあるのであれば「前つんのめり」で取り組みます。 何でも「前つんのめり」で取り組める人にチャンスは訪れるはずです。
- 身のある打ち合わせにしたい 社外の方とお会いするのであれば何でもいいから1歩前進したい。いわゆる表敬訪問やご機嫌伺い等の目的では時間がもったいないというのが強いです。よく「情報交換しましょう」という打ち合わせもしますが、この方々とこういう取り組みがやれたらいいなぁという偶発的な化学変化を期待しています。当然、短期的ではなくても中長期的な視野でもそういう視点があります。それゆえに伝えたいことは頭の中に入っているんです。当然、決していやらしくないように、場の雰囲気やリズム、相手の顔色を見ながらですが。
ということで、今日もまとまりがありませんでしたが、我々は頭の回転が速いのではなく、がむしゃらに突っ走っているだけなのでした。
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