資本性ローンはもっと活用されていいと思う。
スタートアップ/ベンチャーの資金調達はDebtではなくEquityでという雰囲気あり、高名な方が「スタートアップはDebtで調達しない」と言い切ったりしているけど、「何で?」と前からちょっと違和感がありました。まぁ、短期的にスケールしてEXITを狙うビジネスであればそうあってもいいかもですが。
先日お会いしたインキュベーターの方々が口を揃えて、日本政策金融公庫の挑戦支援資本強化特例制度(資本性ローン)を勧めていました。(当然、すべての事業にとって有効ではないという条件のもとで。)
日本政策金融公庫の該当ページ https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/57.html
従来のローンと比べると起業家のデメリットは相当なくなっています。
〔メリット〕
・無担保無保証
これが一番のメリットかもしれません。従来の公庫では代表者保証とるのが大前提みたいでしたので。
・利益が出てない期間は金利が低い
・元本は一定期間(7年目以降)後一括返済
この上記2つの点も大きい、利益が出始めるのに時間がかかるようなビジネスにとっては非常に魅力的となります。
・金融検査上自己資本とみなすことができます
このメリットがよく言われるんですが、現実的にはあまりメリットに感じませんね。
〔デメリットと言われているけど〕
・四半期ごとにレポート義務がある
Equity調達したってあるし、もっと頻繁なレポートを要求されたりするので、大したデメリットではないかな。
・7年目より前に利益が結構でると金利が高い&繰上げ返済できない
ゆえに短期的に結構な利益率のビジネスになら向かないかも。
でも初めから短期的に利益が出て、利益率がよいと分かるビジネスなんてないし、この設定金利でもEquityの調達コストより安いので、ビジネスによっては大してデメリットではない。
ということで、ビジネスの内容によっては、Equity調達とともに、資本性ローンも積極的に検討されていいのではないかと思います。
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