サイエンスとアート
先日、岡山で開催されたStartup Kingdomさんのイベントで起業家の方のお話を聞きました。とても参考になりました。その中で、詳細は忘れましたが、「数値管理」x「想い(?)」というような、「サイエンス」の部分と「アート」の部分の両方大切だという話を最後にされていました。
まったくもってそう思います。問題は、「数値(サイエンス)」は解りやすく、「想い(アート)」は解りにくいということかと思えます。
こうなると、売上(数値)が重要!と数値至上主義派と、売上や数値(KPI)よりも「想い」が重要なんだ!という想い至上主義派の、二元論に走る事になりそうです(特に一つの絶対解を求める教育を受けた我々日系としては・・)。この両方が必要だ、というのはなかなか起業等の経験者ではないと、あるいは、それも苦労の末にそうだなぁ、と思うものに思えます。サイエンスとアートの両立は本当に難しいんです。
サイエンスは数値化可能だが、アートの部分は数値化が難しい
どうやって、サイエンスとアートのバランスを取るのか
そこで、起業家の方にこんな質問をしてみました。
私「KPIなどを管理すると、会社のビジョンとか顧客満足と離れてしまうのですがそれはどうしているんですか?」
起業家「おっしゃる通りです。なので、ビジョンを会議室などにでっかく貼ってます」
とのこと。なるほどです。例えば「売上」という数値は追いながらも、そもそも我々ってどんな存在だっけ?と常に問い続けるわけですね。本当に共感しました。
会社のビジョンとはなんなのか?
「310億円の赤字を出したLEGO、ブランドを救ったのは「原点回帰」」は良いエントリーです。LEGOが苦境に陥った時に結局自分たちの会社の存在価値に立ち返ったということですね。
「なぜ「やらされ職場」が生まれるのか?」もとても参考になります。つまり、売上といった数値も重要ですが、それだけだと人が集まる理由が無くなるというものですね。
ただ、このようなことを考えることはなかなか得意ではないですね。それは、多分「辛い」からですね。数値は外的評価できますが、アートの部分は「強い」とか「弱い」はありますが、絶対的にどうか?は数値化を試みるもののなかなか難しい。そもそも、アートの部分なので
必ずしも全員の考えが一致せず、かつ、創業者と集まってくれた人たちでも異なる
この点は大きいなぁと想います。だからこそ、コミュニケーションを取り、原点に戻る。ベンチャー企業もそうですが、特に既に大きくなった会社は何よりも、新規事業を考える前に、会社がなんのための存在するのか?自分は何のために存在するのか?ということを考えてみると良いかも知れません。