大学・研究機関発の事業創造に01Boosterが取り組むワケ

2018.06.28

なぜ、01Boosterは大学・研究機関発の事業創造に取組むのか?

参考:地域

何をやっているのか?

01Boosterでは科学技術振興機構(JST)さんのSCOREプログラムや信州大学での取組など大学や研究機関発の事業化に取り組んでおります。表には出てきませんが、企業内の研究所に対しての事業創造の取組も行っております。

最近のメディアを賑わしているように、日本の技術・研究開発力の低下が顕著になってきているようです。もちろん、まだまだ過去に累積された経験も知見もありますが、世界の動きは早い。技術立国日本といわれて私は育ちましたが、今は陰りがあります。「いえいえまだまだ捨てたもんじゃない!」・・・おっしゃる通りですが、未来が明るいとはいえません。

世界で存在感を出すにはテクノロジーは必要

ベンチャー、中小企業、大手企業、形は問いませんが、なかなかビジネスモデルだけで日本が世界で存在感を出すのは難しい部分があります。そこで、ビジネスモデルに対して、技術という優位性を加えることが重要とは思っておりますが、そこがまだなかなかできていない。この大きな原因の一つはコミュニティの横連携の弱さです。世界が様々な「新結合」、つまり、テクノロジーでもビジネスでも人でも「想定されない」分野、ビジネスとの不確実な世界での新結合を加速する取組を行っております。一方で日本はまだまだリニアモデル(基礎研究から始まり、事業化にリニアに行くモデル)思考から抜けられておりません。

リニア志向をどうやったら変えられるか

多くの大学、企業の研究所にもしかしたらバケそうなテーマがあることは重々理解しておりますが、問題はリニア思考です(詳しくは「線形モデルの終焉」を参照)。この思考回路はこの私も本当につい最近まで信じていたのです。確かにそういう例はあります。相対性理論から原子力が生まれるような世界観ですね。ただ、多くの事業開発では、研究素材を誰か別の人が応用したこと、また、それも実験的に行われたこと、つまり、「技術という研究開発」x「事業という研究開発」の組合せだと思うのです。

少しづつ風は変わってきた

JSTさんのSCOREは2期運営させていただいておりますが、一つわかるのは、1期目は我々もやり方も課題があったか?時間がかかりましたが、二期目は大学の研究系の方はビジネスの方々と組むことに非常にポジティブな雰囲気ができているということです。餅は餅屋です。今までの日本はあまりにも個々の能力に頼りすぎる傾向がありました(多くの事業が大昔からチームで行っているのに!)。このため、研究者がもう一個新しいビジネスという研究をするということがされていたのではないか?と思います。能力がないのではなく、全く別の能力だということです。もちろん、選択バイアス(たまたまそういう人たちが寄ってきていただいている?)かも知れませんが・・

研究者に事業家とチームアップする機運が生まれてきている

と思っております。

未来は創れるのか?

私は感傷的に「技術立国復活!」といいたいわけではありません。まだまだ研究系に活用できるものが多数存在し、その事業化の阻害の大きな要因の一つが「新結合」が興しづらい環境、マインドセットにあると思っているからです。これは非常に難易度の高い世界です。しかし、誰かが地道に、地味にやる必要があるとも思っております。

そんなことを一緒にやれる仲間も広く募集しております。

事業創造に対して熱い想いを持たれている方、この界隈に携わったことがある方もない方も、ご興味のある方はぜひ一度遊びにきてください。

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